朝型か夜型か!? 家庭教師にきてもらうのに効果的な時間帯を考えよう

生徒・家庭の都合に合わせて授業を調整してもらえるのが家庭教師のメリットといえます。しかし来てもらうなら、最も効果的な時間帯にお願いしたいと思われる人もいるでしょう。生活習慣や学習効率などを考慮しながら、家庭教師を呼ぶのに適した時間帯を朝・昼間・夕方・夜で、今回は考えてみたいと思います。
朝起きてからの3時間はゴールデンタイム

「ゴールデンタイム」と呼ばれるぐらい、朝は集中力が高い時間帯です。とくに起きてからの3時間程度は、前日の記憶が整理されて脳の疲れがリフレッシュした状態であり、思考力が発揮しやすいといわれています。
そのため、しっかりと考え込むような数学や理科の問題演習をするのが良いとされます。家庭教師の授業はあとの時間に回して、自分で集中して勉強した方が望ましい時間帯といってもいいかもしれません。
情報取得能力は上がるが、食事で眠くなる昼の過ごし方

陽が高くなった10〜14時ごろは情報取得能力が高い時間帯とされています。このぐらいの時間は、家庭教師も呼びやすい時間といってもいいかもしれません。しかし、注意点が2つあります。
まず10〜14時ごろに情報取得能力が上がる人は朝型の人です。夜型の人は16:00~22:00に情報取得モードを迎えるといわれ、個人差があります。朝型の人は自学した方がよくても、夜型の人は講師と一緒に勉強して集中力を高める方がいい場合もあるでしょう。自分は朝と夕方のどちらが集中できるかを確認してみてください。
さらに昼の、とくに昼食後は眠くなる時間でもあります。食後に血糖値が上がると脳に栄養が回らなくなったり脳を覚醒させるホルモン「オレキシン」の分泌が抑制されたりして眠くなってしまうのです。
そのため講師を呼ぶとしたら、眠くならないように食事は後に回すか少なくする方がいいかもしれません。もしくは早めに食事をとって15分程度の昼寝をしておくのもいいでしょう。長くなりすぎると夜の睡眠に影響するため、コーヒーなどでカフェインを摂取し寝過ぎの防止も工夫してください。
夕方の空腹時は勉強に集中できる!?

また学校の放課後に合わせて家庭教師を呼んでいる家庭は、休日も同じように夕方に呼ぶのが多いのかもしれません。朝とは逆に、夜型の人は一人の方が集中できても、朝型の人は講師とコミュニケーションをとりながらの方が良い場合もあります。自分のタイプに合わせて、家庭教師の時間も設定してみてください。
また夕食前の空腹は、脳が集中するのに良い影響を及ぼすといわれています。狩猟採取によって食物を手に入れていた頃は、獲物を得られないと食事にありつけませんでした。その頃の経験値が引き継がれて、夕方の空腹時は注意力が上がる習性が人間には備わっているとの説があるのです。
さらに疲れてきたぐらいの方が脳はクリエイティブに働くとの研究結果も出ています。疲れによって意識が散漫となり、かえって新しいアイディアなどが浮かんでくるという理論です。こちらも朝型・夜型による違いがありますが、夜型の人は夕方に数学や理科の複雑な問題を解くように計画を立ててもいいでしょう。
睡眠時間を削らない程度に、夜は暗記科目を

部活などで遅くなる人は夜に来てもらっている人もいるかもしれません。しかし、家庭教師の解説が活きる英数よりも、夜は暗記に向く時間帯なのです。夜に覚えた内容は寝ている間に脳で整理されて長期記憶に結びつきます。そのため、寝る直前には社会・理科の暗記事項や国語の漢字、英語でも英単語・熟語をゆっくり覚える方が向いているのです。
また食事の有無に限らず、体自体が疲れていると眠くなります。家庭教師の授業はもちろん、睡眠時間を削ってまでの夜鍋は禁物といっていいでしょう。寝ないと次の日の勉強や活動にも影響します。1日最低でも7時間程度の睡眠は勉強のうちだと思って、計画を立ててみましょう。
朝のゴールデンタイムでも脳を目覚めさせるところから

脳の働きの観点から家庭教師を呼ぶタイミングについて考える上で、集中力が上がる時間に呼ぶのは避けて自学をおすすめする考えをもとに説明してきました。
ただ学習習慣が身についていない人は逆に、集中できる時間をまず家庭教師と一緒に勉強するところから始めてもいいかもしれません。自分が朝型か夜型かに加えて、成績や目標・学習習慣の有無なども含めて講師当人や家庭教師センターの担当と計画立てを検討してみるのもいいでしょう。
また早朝はゴールデンタイムと書きましたが、早すぎて寝ぼけた状態では脳も働きません。起きたら朝日を浴びて、朝ごはんを食べて脳を起こすのも重要です。家庭教師の有効活用を考えるとしたら、自分が朝型か夜型かの確認だけでなく、呼ぶ時間に合わせてしっかり勉強する体調を整えるのを心がけましょう。


